元号の誕生

元号はいつからあったのか

日本初の元号は「大化」

大化の改新後、孝徳天皇の治世の時代に日本で初めて元号「大化」が使われた。
孝徳の前の皇極天皇まで元号は無く、天下安寧・政化敷行による改元であったと云われている。
なお、日本の元号のもとになった古代中国の元号は、前漢の武帝(在位 前141〜前87年)の時代に定められた「建元」が最古とされる

最初期の元号は中断が多かった

次に「白雉」に改元されるが、斉明天皇の重祚により元号の使用が一時中断してしまう。
だが、天武天皇の病気平癒を祈願し「朱鳥」に改元、しかし天武天皇が崩御するとまたも元号は中断される。

「大宝」の元号から定例化

701年(大宝元年)に大宝律令の制定に伴って「大宝」と改元されて以降、改元が定例化し安定、常に元号が存在し続けていく。
※ただし、「大宝」以前の元号は『日本書紀』などの書物に記されるのみであり、木簡などの発掘で見付かった遺構での使用例は見付かっていない。大宝が最初の元号であった可能性もある。

なぜ元号が使用されてきたのか

天皇の交替、天変地異、機運を変えたい時

古代日本では天皇の即位時、天変地異(地震や火災など)が起きた時、瑞兆(良い事が起こる前兆)とされる出来事が起こった時などに改元されていた。
それまでの時代を断ち切り、新時代を一から始めようという狙いがあったと思われる。
※社会変革が起きるとされた「辛酉年・甲子年」には厄災を避ける為に改元された

民衆に年号を馴染まなかった

江戸時代は元号より「干支」

頻繁に改元されていた事もあり、年号はあまり民衆には馴染まなかった。
江戸時代の庶民は元号よりも干支を使用する事が多かったようだ。

民衆に馴染んだのは明治から

明治時代に改元ルールが改変される。
「一世一元の制」(天皇の在位中は元号を変えない)が導入された事で、元号が日本国民に定着していった。

元号一覧

年号 よみがな 西暦 改元日 時代
大化 たいか 645〜650 6/19 飛鳥時代
白雉 はくち 650〜654 2/15
朱鳥 しゅちょう(すちょう) 686 7/20
大宝 たいほう(だいほう) 701〜704 3/21
慶雲 けいうん(きょううん) 704〜708 5/10
和銅 わどう 708〜715 1/11
霊亀 れいき 715〜717 9/2 奈良時代
養老 ようろう 717〜724 11/17
神亀 じんき 724〜729 2/4
天平 てんぴょう(てんびょう) 729〜749 8/5
天平感宝 てんぴょうかんぽう 749 4/14
天平勝宝 てんぴょうしょうほう 749〜757 7/2
天平宝字 てんぴょうほうじ 757〜765 8/18
天平神護 てんぴょうしんご 765〜767 1/7
神護景雲 しんごけいうん 767〜770 8/16
宝亀 ほうき 770〜781 10/1
天応 てんおう 781〜782 1/1
延暦 えんりゃく 782〜806 8/19
大同 だいどう 806〜810 5/18 平安時代
弘仁 こうにん 810〜824 9/19
天長 てんちょう 824〜834 1/5
承和 じょうわ(しょうわ) 834〜848 1/3
嘉祥 かしょう(かじょう) 848〜851 6/13
仁寿 にんじゅ 851〜854 4/28
斎衡 さいこう 854〜857 11/30
天安 てんあん(てんなん) 857〜859 2/21
貞観 じょうがん 859〜877 4/15
元慶 がんぎょう(げんけい) 877〜885 4/16
仁和 にんな(じんな) 885〜889 2/21
寛平 かんぴょう(かんぺい) 889〜898 4/27
昌泰 しょうたい 898〜901 4/26
延喜 えんぎ 901〜923 7/15
延長 えんちょう 923〜931 閏4/11
承平 じょうへい(しょうへい) 931〜938 4/26
天慶 てんぎょう(てんきょう) 938〜947 5/22
天暦 てんりゃく(てんれき) 947〜957 4/22
天徳 てんとく 957〜961 10/27
応和 おうわ 961〜964 2/16
康保 こうほう 964〜968 7/10
安和 あんな(あんわ) 968〜970 8/13
天禄 てんろく 970〜973 3/25
天延 てんえん 973〜976 12/20
貞元 じょうげん(ていげん) 976〜978 7/13
天元 てんげん 978〜983 11/29
永観 えいかん 983〜985 4/15
寛和 かんな(かんわ) 985〜987 4/27
永延 えいえん(ようえん) 987〜989 4/5
永祚 えいそ 989〜990 8/8
正暦 しょうりゃく(じょうりゃく) 990〜995 11/7
長徳 ちょうとく 995〜999 2/22
長保 ちょうほう 999〜1004 1/13
寛弘 かんこう 1004〜1012 7/20
長和 ちょうわ 1012〜1017 12/25
寛仁 かんにん 1017〜1021 4/23
治安 じあん(ちあん) 1021〜1024 2/2
万寿 まんじゅ 1024〜1028 7/13
長元 ちょうげん 1028〜1037 7/25
長暦 ちょうりゃく(ちょうれき) 1037〜1040 4/21
長久 ちょうきゅう 1040〜1044 11/10
寛徳 かんとく 1044〜1046 11/24
永承 えいしょう(えいじょう) 1046〜1053 4/14
天喜 てんぎ(てんき) 1053〜1058 1/11
康平 こうへい 1058〜1065 8/29
治暦 じりゃく(ちりゃく) 1065〜1069 8/2
延久 えんきゅう 1069〜1074 4/13
承保 じょうほう(しょうほう) 1074〜1077 8/23
承暦 じょうりゃく(しょうりゃく) 1077〜1081 11/17
永保 えいほう 1081〜1084 2/10
応徳 おうとく 1084〜1087 2/7
寛治 かんじ 1087〜1094 4/7
嘉保 かほう 1094〜1096 12/15
永長 えいちょう(ようちょう) 1096〜1097 12/17
承徳 じょうとく(しょうとく) 1097〜1099 11/21
康和 こうわ 1099〜1104 8/28
長治 ちょうじ 1104〜1106 2/10
嘉承 かじょう(かしょう) 1106〜1108 4/9
天仁 てんにん 1108〜1110 8/3
天永 てんえい 1110〜1113 7/13
永久 えいきゅう 1113〜1118 7/13
元永 げんえい 1118〜1120 4/3
保安 ほうあん 1120〜1124 4/10
天治 てんじ 1124〜1126 4/3
大治 だいじ(たいじ) 1126〜1131 1/22
天承 てんしょう(てんじょう) 1131〜1132 1/29
長承 ちょうしょう(ちょうじょう) 1132〜1135 8/11
保延 ほうえん 1135〜1141 4/27
永治 えいじ 1141〜1142 7/10
康治 こうじ 1142〜1144 4/28
天養 てんよう 1144〜1145 2/23
久安 きゅうあん 1145〜1151 7/22
仁平 にんぺい(にんびょう) 1151〜1154 1/26
久寿 きゅうじゅ 1154〜1156 10/28
保元 ほうげん 1156〜1159 4/27
平治 へいじ(びょうじ) 1159〜1160 4/20
永暦 えいりゃく(ようりゃく) 1160〜1161 1/10
応保 おうほう 1161〜1163 9/4
長寛 ちょうかん 1163〜1165 3/29
永万 えいまん(ようまん) 1165〜1166 6/5
仁安 にんあん(にんなん) 1166〜1169 8/27
嘉応 かおう 1169〜1171 4/8
承安 じょうあん(しょうあん) 1171〜1175 4/21
安元 あんげん 1175〜1177 7/28
治承 じしょう(じじょう) 1177〜1181 8/4
養和 ようわ 1181〜1182 7/14
寿永 じゅえい 1182〜1184 5/27
元暦 げんりゃく 1184〜1185 4/16
文治 ぶんじ(もんじ) 1185〜1190 8/14
建久 けんきゅう 1190〜1199 4/11 鎌倉時代
正治 しょうじ 1199〜1201 4/27
建仁 けんにん 1201〜1204 2/13
元久 げんきゅう 1204〜1206 2/20
建永 けんえい 1206〜1207 4/27
承元 じょうげん(しょうげん) 1207〜1211 10/25
建暦 けんりゃく 1211〜1213 3/9
建保 けんぽう(けんほう) 1213〜1219 12/6
承久 じょうきゅう(しょうきゅう) 1219〜1222 4/12
貞応 じょうおう(ていおう) 1222〜1224 4/13
元仁 げんにん 1224〜1225 11/20
嘉禄 かろく 1225〜1227 4/20
安貞 あんてい 1227〜1229 12/10
寛喜 かんき 1229〜1232 3/5
貞永 じょうえい(ていえい) 1232〜1233 4/2
天福 てんぷく(てんふく) 1233〜1234 4/15
文暦 ぶんりゃく(もんりゃく) 1234〜1235 11/5
嘉禎 かてい 1235〜1238 9/19
暦仁 りゃくにん(れきにん) 1238〜1239 11/23
延応 えんおう(えんのう) 1239〜1240 2/7
仁治 にんじ(にんち) 1240〜1243 7/16
寛元 かんげん 1243〜1247 2/26
宝治 ほうじ 1247〜1249 2/28
建長 けんちょう 1249〜1256 3/18
康元 こうげん 1256〜1257 10/5
正嘉 しょうか 1257〜1259 3/14
正元 しょうげん 1259〜1260 3/26
文応 ぶんおう 1260〜1261 4/13
弘長 こうちょう 1261〜1264 2/20
文永 ぶんえい 1264〜1275 2/28
建治 けんじ 1275〜1278 4/25
弘安 こうあん 1278〜1288 2/29
正応 しょうおう 1288〜1293 4/28
永仁 えいにん 1293〜1299 8/5
正安 しょうあん 1299〜1302 4/25
乾元 けんげん 1302〜1303 11/21
嘉元 かげん 1303〜1306 8/5
徳治 とくじ 1306〜1308 12/14
延慶 えんきょう(えんぎょう) 1308〜1311 10/9
応長 おうちょう 1311〜1312 4/28
正和 しょうわ 1312〜1317 3/20
文保 ぶんぽう(ぶんほう) 1317〜1319 2/3
元応 げんおう(げんのう) 1319〜1321 4/28
元亨 げんこう 1321〜1324 2/23
正中 しょうちゅう 1324〜1326 12/9
嘉暦 かりゃく 1326〜1329 4/26
元徳 げんとく 1329〜1331 8/29 南北朝時代
元徳 げんとく 1329〜1332 8/29 北朝
元弘 げんこう 1331〜1334 8/9 南朝
正慶 しょうきょう(しょうけい) 1332〜1334 4/28 北朝
建武 けんむ(けんぶ) 1334〜1336 1/29 南朝
建武 けんむ(けんぶ) 1334〜1338 1/29 北朝
延元 えんげん 1336〜1340 2/29 南朝
暦応 りゃくおう(れきおう) 1338〜1342 8/28 北朝
興国 こうこく 1340〜1346 4/28 南朝
康永 こうえい 1342〜1345 4/27 北朝
貞和 じょうわ(ていわ) 1345〜1350 10/21 北朝
正平 しょうへい 1346〜1370 12/8 南朝
観応 かんおう(かんのう) 1350〜1352 2/27 北朝
文和 ぶんな(ぶんわ) 1352〜1356 9/27 北朝
延文 えんぶん 1356〜1361 3/28 北朝
康安 こうあん 1361〜1362 3/29 北朝
貞治 じょうじ(ていじ) 1362〜1368 9/23 北朝
応安 おうあん 1368〜1375 2/18 北朝
建徳 けんとく 1370〜1372 7/24 南朝
文中 ぶんちゅう 1372〜1375 4/? 南朝
天授 てんじゅ 1375〜1381 5/27 南朝
永和 えいわ 1375〜1379 2/27 北朝
康暦 こうりゃく 1379〜1381 3/22 北朝
弘和 こうわ 1381〜1384 2/10 南朝
永徳 えいとく 1381〜1384 2/24 北朝
元中 げんちゅう 1384〜1392 4/28 南朝
至徳 しとく 1384〜1387 2/27 北朝
嘉慶 かきょう(かけい) 1387〜1389 8/23 北朝
康応 こうおう 1389〜1390 2/9 北朝
明徳 めいとく 1390〜1394 3/26 北朝
明徳に合一 1392〜1394 室町時代
応永 おうえい 1394〜1428 7/5
正長 しょうちょう 1428〜1429 4/27
永享 えいきょう 1429〜1441 9/5
嘉吉 かきつ(かきち) 1441〜1444 2/17
文安 ぶんあん 1444〜1449 2/5
宝徳 ほうとく 1449〜1452 7/28
享徳 きょうとく 1452〜1455 7/25
康正 こうしょう 1455〜1457 7/25
長禄 ちょうろく 1457〜1460 9/28
寛正 かんしょう 1460〜1466 12/21
文正 ぶんしょう(もんしょう) 1466〜1467 2/28
応仁 おうにん 1467〜1469 3/5
文明 ぶんめい 1469〜1487 4/28
長享 ちょうきょう 1487〜1489 7/20
延徳 えんとく 1489〜1492 8/21
明応 めいおう 1492〜1501 7/19
文亀 ぶんき 1501〜1504 2/29
永正 えいしょう 1504〜1521 2/30
大永 だいえい 1521〜1528 8/23
享禄 きょうろく 1528〜1532 8/20
天文 てんぶん 1532〜1555 7/29
弘治 こうじ 1555〜1558 10/23
永禄 えいろく 1558〜1570 2/28
元亀 げんき 1570〜1573 4/23
天正 てんしょう 1573〜1592 7/28 安土桃山時代
文禄 ぶんろく 1592〜1596 12/8
慶長 けいちょう(きょうちょう) 1596〜1615 10/27
元和 げんな(げんわ) 1615〜1624 7/13 江戸時代
寛永 かんえい 1624〜1644 2/30
正保 しょうほう 1644〜1648 12/16
慶安 けいあん 1648〜1652 2/15
承応 じょうおう(しょうおう) 1652〜1655 9/18
明暦 めいれき(みょうりゃく) 1655〜1658 4/13
万治 まんじ 1658〜1661 7/23
寛文 かんぶん 1661〜1673 4/25
延宝 えんぽう 1673〜1681 9/21
天和 てんな 1681〜1684 9/29
貞享 じょうきょう 1684〜1688 2/21
元禄 げんろく 1688〜1704 9/30
宝永 ほうえい 1704〜1711 3/13
正徳 しょうとく 1711〜1716 4/25
享保 きょうほう(きょうほ) 1716〜1736 6/22
元文 げんぶん 1736〜1741 4/28
寛保 かんぽう(かんほう) 1741〜1744 2/27
延享 えんきょう 1744〜1748 2/21
寛延 かんえん 1748〜1751 7/12
宝暦 ほうれき(ほうりゃく) 1751〜1764 10/27
明和 めいわ 1764〜1772 6/2
安永 あんえい 1772〜1781 11/16
天明 てんめい 1781〜1789 4/2
寛政 かんせい 1789〜1801 1/25
享和 きょうわ 1801〜1804 2/5
文化 ぶんか 1804〜1818 2/11
文政 ぶんせい 1818〜1830 4/22
天保 てんぽう(てんほう) 1830〜1844 12/10
弘化 こうか 1844〜1848 12/2
嘉永 かえい 1848〜1854 2/28
安政 あんせい 1854〜1860 11/27
万延 まんえん 1860〜1861 3/18
文久 ぶんきゅう 1861〜1864 2/19
元治 げんじ 1864〜1865 2/20
慶応 けいおう 1865〜1868 4/7
明治 めいじ 1868〜1912 9/8 明治
大正 たいしょう 1912〜1926 7/30 大正
昭和 しょうわ 1926〜1989 12/25 昭和
平成 へいせい 1989〜 1/8 平成

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